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gGAP CC 19.02.01 安全手順の掲示

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gGAPは、需要の多い青果物からバージョン6へと移行し、その日本語版も2022年に登場しております。その後、作物展開は長く旧バージョンで維持されていましたが、その置き換え(V6)が 2026年5月1日 となったようです。
認証機関によっては、猶予期間のあるところも考えられますが、JQAなど日本で認証できる期間の場合はこの日を境に適用バージョンが変わるものと推察されます。

この内容を紐解いていくことにいたしましょう。(支援希望の方は こちらから 

19 WORKERS’ HEALTH, SAFETY, AND WELFARE
19 働く人の健康、安全、福祉
19.02 危害要因と応急処置
19.02.01 (上位)事故および緊急時の手順を掲示し、周知する。
事故および緊急時の手順に基づく指示は、働く人、訪問者、下請業者がアクセスしやすく見やすい場所に明確に掲示されていなければならない。これらの指示は、これらの人々の主要言語および/または絵文字で利用可能でなければならない。
手順には以下の項目を網羅/特定しなければならない:
  • 農場の住所、地図、またはその他の位置情報(例:GPS座標)
  • 連絡担当者
  • 関連する電話番号の最新リスト(すなわち、警察、救急車、病院、消防署、現場または輸送手段による緊急医療へのアクセス、および電気、水道、ガスの供給業者)
  • 該当する場合、緊急避難手順
参考(青果物)NIG 20.02.01 事故・緊急時の手順を掲示する
青果物との相違は、基準にある後半部分がコンバイン作物では省略されていることです。(22.8.29

ここでの要求は、「事故および緊急時の手順」ではなく、それに基づく「指示」とあります。何度過去の考察について、救急箱の二の裏側にこれらの内容を記したものを貼っておく、ということを示唆してきましたが、あくまでも補助的に、という意味なら有効であるという理解が望ましいといえそうです。

原文を見ると、clearly displayed in accessible and visible location(s) という記述です。
このことと合わせると、
  • 「場所」が accessible かつ visible である必要がある
  • 救急箱の蓋の裏は、閉じている状態では visible ではない
  • "displayed"(掲示する)という言葉は、通常、常時見える状態で提示することを意味する
という解釈になります。

やはり、救急箱には明示する必要がない、ということではなく、主には働く人、訪問者、下請業者の方々が、気づくような場所に掲示し、かつ、事故や緊急時に役立つように補助的に救急箱を利用する、という考え方となります。

実際の運用では、時に人命にかかわるようなことですので、この原則と基準だけでよいわけではないと考えるべきですし、ただ、認証スキームとしては
  • 掲示物は、日常的な意識づけ・教育ツールとしての役割
  • 責任者不在時や新規の訪問者へのバックアップ手段
  • 監査や認証の際の可視的な証拠
という位置づけとなっているということと理解しておくべきでしょう。
gGAP CC 19.02.01 安全手順の掲示_b0391989_14111274.jpg
理想的には、実効性のある人的ネットワーク + 可視化された掲示物の両輪で、より強固な安全体制が構築できるとかんがえられます。片輪にならないよう、配慮が必要であるも言えます。


参考:V6 ガイドライン (1)(2)
参考:(GHP)食品衛生の一般原則 2020(ファン限定公開中)
農場経営にGAPを導入する こちら 

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by tm3381 | 2025-10-09 06:15 | GAP | Comments(0)

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