すてきな農業のスタイル にようこそgGAPが、2022年4月26日に、改定版6として発表され、「原則と基準」に改められました。原則と基準のひとつ一つを見ていきましょう。(項番表記は章番号を省略)
この中には以下のようなサブセクションがあります。
28.01 土壌の管理と保全
28.02 土壌くん蒸
28.03 基質
28.01 土壌の管理と保全
28.01.01 (上位)土壌の健康を改善および最適化するために、生産者は土壌管理計画を立てている。
生産者は、作物の栄養ニーズと土壌肥沃度の維持が考慮されていることを証明しなければなりません。
土壌分析の記録と作物固有の情報が証拠として入手できるものとします。
旧版では、管理点CB.3.1 (下位)土壌管理計画がありますか?(
20.9.3) ということに該当しそうです。基準の内容のニュアンスが少し異なるかもしれませんが、ほとんど同じ内容です。
ただ、レベルが「下位」から「上位」にアップしているので留意が必要ですね。
28.01.02 (推奨)農場の土壌マップが作成されている。
土壌プロファイル、土壌分析、またはローカル (地域) 地図作成土壌タイプ マップに基づいて、各サイトの土壌タイプを特定する必要があります。
旧版では、管理点CB.3.2 (推奨)のうちの土壌地図がありますか?(
20.8.29) ということに該当しそうです。基準の内容のニュアンスが少し異なるかもしれませんが、ほとんど同じ内容です。
ただ、土作り、という意味では、確かに収穫量を確保するための施肥との関係、という意味もありますが、基本的な地域に存在する圃場の特性として、自分の管理する圃場の情報を把握するべきでしょう。
28.01.03 (下位)可能な場合、一年生作物の輪作が実施されている。
土壌構造を改善し、土壌伝染性の害虫や病気を最小限に抑えるための年次作物の輪作が行われる場合、これは植え付け日または作物または畑の記録から検証可能でなければなりません。 過去2年間のローテーションの記録が存在するものとします。
旧版の管理点 CB.3.3 (下位)実施可能な場合、一年生作物の輪作を行っていますか?(
20.9.2)に該当するもので、内容的にはほとんど同じです。
28.01.04 (下位)土壌構造を改善または維持し、土壌の圧縮を回避するための技術が使用されている。
陸上での使用に適した技術(根の深い緑の作物の使用、排水、下層土の使用、低圧タイヤの使用、トラムライン、恒久的な列のマーキングなど)の適用の証拠がなければならず、可能であれば 、最小化、隔離、または土壌圧縮を排除します。
旧版の管理点 CB.3.4 (下位)土壌構造を改良または維持し、土壌が圧縮効果しないようにするための技術を活用していますか?(
20.8.31)に該当するもので、内容的にはほとんど同じです。
ただ、このような手段の実施が必ずしも良い結果をもたらすかどうかはわかりません。
取組みとして原則があり、その基準があるからと言って、それを実施するべきかどうかは、農場で吟味して、そのやり方や、その程度を考慮して実行するべきことになると思います。
端的に言うと、現状に問題ないなら、またよりよく何らかの目標がないなら、敢えて実施する意味があるのか、考えるということになります。
その理由は、作業者が鍬を持って圃場に出かけて、数日でそれが終わるものならいいのですが、多大な設備投資が必要なことはGLOBALG.A.P.としても要求するものではありません。
28.01.05 (下位)生産者は、土壌侵食の可能性を減らす技術を使用している。
土壌侵食(水、風などによる)を最小限に抑えるための管理慣行と是正措置(マルチング、斜面、排水溝でのクロスライン技術、草や緑肥の播種、サイトの境界での樹木や低木など)の証拠がなければなりません。
旧版の管理点 CB.3.5 (下位)のうちの耕作技術を生かして、土壌浸食が起こる可能性を減らしていますか?(
20.8.30)に該当するもので、内容的にはほとんど同じです。
旧版ではこの後に続いて、CB.3.6、CB.3.7 がありましたが、有機質肥料や播種定植記録等、このサブセクションに該当しないものは別の箇所に移行しているようです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ヘッダー記事移動場所)