製造原価

標準原価基準 (4-2)原価の諸概念

表参道の歩道を歩いていると、地面に何やら街路樹から落ちた花の終わりの花弁か花柄なのか、たくさん落ちているので上を見上げると、おそらくニセアカシアの花の終わりなのか、季節を感じさせるものに出会いました。
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行きつけのコーヒーショップ(蔦)で一休みして、久々にデパートに出かけました。とはいっても一番すいているデパート、渋谷西武です。
空いてはいますが、比較的、と言う事ですので、最初の緊急事態宣言の時のようなことはありません。
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渡り廊下から見下ろすと、神山方面が見えますが、その人通りも4連休のため遠出をしているのか、少し少な目かな、と思うくらいの人が歩いておりました。
そして、そこから渋谷駅ハチ公前はもちろんですが、109の前はこんな感じです。
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新規感染者数も1,763人となり、火曜日には2,000人を突破することでしょうね。

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この項 四 原価の諸概念は記述内容が多いことと、原価の概念の全体(21.7.25)と主要部分を二つに分けて考察します。今回はその主要部分となります。
(一) 実際原価と標準原価
この実際原価と標準原価が、原価計算の構造の中でどこに位置づけされるのか、と言う事をまとめてくださっている図がありますので、紹介します。
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財務会計の原価会計と同一であるとして統合で示されたところに、原価計算基準にある「原価計算制度」が設定されています。その中に、実際原価計算制度と、標準原価計算制度があることが解かります。

さて、原価計算基準にはどのように記述されているのかを見てみましょう。
四 原価の諸概念
(一) 実際原価と標準原価
原価は、その消費量および価格の算定基準を異にするにしたがって、実際原価と標準原価とに区別される。
  1. 実際原価とは、財貨の実際消費量をもって計算した原価をいう。ただし、その実際消費量は、経営の正常な状態を前提とするものであり、したがって、異常な状態を原因とする異常な消費量は、実際原価の計算においてもこれを実際消費量と解さないものとする。

実際原価は、厳密には実際の取得価格をもって計算した原価の実際発生額であるが、原価を予定価格等をもって計算しても、消費量を実際によって計算する限り、それは実際原価の計算である。ここに予定価格とは、将来の一定期間における実際の取得価格を予想することによって定めた価格をいう。

  1. 標準原価とは、財貨の消費量を科学的、統計的調査に基づいて能率の尺度となるように予定し、かつ、予定価格又は正常価格をもって計算した原価をいう。この場合、その標準が適用される期間において達成されるべき原価の目標を意味する。
    標準原価計算制度において用いられる標準原価は、現実的標準原価又は正常原価である。
    現実的標準原価とは、良好な能率のもとにおいて、その達成が期待されうる標準原価をいい、通常生ずると認められる程度の減損、仕損、遊休時間等の余裕率を含む原価であり、かつ、比較的短期における予定操業度および予定価格を前提として決定され、これら諸条件の変化に伴い、しばしば改訂される標準原価である。現実的標準原価は、原価管理に最も適するのみでなく、たな卸資産価額の算定および予算の編成のためにも用いられる。
    正常原価とは、経営における異常な状態を排除し、経営活動に関する比較的長期にわたる過去の実際数値を統計的に平準化し、これに将来にすう勢を加味した正常能率、正常操業度および正常価格に基づいて決定される原価をいう。正常原価は、経済状態の安定している場合に、たな卸資産価額の算定のために最も適するのみでなく、原価管理のための標準としても用いられる。

  2. 標準原価として、実務上予定原価が意味される場合がある。予定原価とは、将来における財貨の予定消費量と予定価格とをもって計算した原価をいう。予定原価は、予算の編成に適するのみでなく、原価管理およびたな卸資産価額の算定のためにも用いられる。
    原価管理のために時として理想標準原価が用いられることがあるが、かかる標準原価は、この基準にいう制度としての標準原価ではない。理想標準原価とは、技術的に達成可能な最大操業度のもとにおいて、最高能率を表わす最低の原価をいい、財貨の消費における減損、仕損、遊休時間等に対する余裕率を許容しない理想的水準における標準原価である。


両方に共通するのは、消費量と価格に基づいた計算であるということ。ここに記載されている内容を一覧にすると以下のような図になる。
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言葉の意味など
  • 正常と異常:三 原価の本質 (21.7.24
  • 予定価格:将来の一定期間における実際の取得価格を予想することによって定めた価格をいう。ただし、実際原価に用いる場合は消費量は実測したものでなければならない(➡消費量を実際によって)。また、この予定価格は標準原価に用いることができる。


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by tm3381 | 2021-07-26 06:15 | 製造原価 | Comments(0)

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