GAP

CoC マスバランス

昨年末以来の香川県です。
新規感染者が増えつつあった頃でしたので、緊張を伴いながら、お話ししていたことを思い出しました。
今回は暖かさもあって、そうでもありませんが、あげても、もらっても、嬉しくないのが、ウィルスのような病原菌ですね。
全豪オープンでの大坂なおみ優勝でしたが、あんな受入体制や受入状況になるのでしょうか。
よほどやる気にならないといけないでしょうね。日本人には、仕組みよりも、気持ちの方が、可能性は高くなるでしょうから。
今日は、持ち込まないように気をつけましょう。

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JGAP ASIAGAP GLOBALG.A.P. 認証取得
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トレーサビリティに入る前に「マスバランス」について考察しておきたいと思います。
用語定義には以下のように記載があります。(PartⅠ 一般要求事項 別紙Ⅰ 4 用語定義)
Mas Balance(マスバランス)
投入した原材料の量にプロセス中の廃棄や再加工を考慮し、使用されて最終製品になった量と照合することとして定義されている。
CoC マスバランス_b0391989_20223691.jpg
また、同じGLOABLG.A.P. における「加工・流通過程の管理」にもマスバランスに関する要求事項があります。

AF.14 マスバランス
  1. 出荷した量全ての販売記録と、登録品目すべての販売記録をつけていますか。<適用除外禁止>20.8.7
  • 認証生産品目の販売量が正確に記録されており、出納量に矛盾がないこと。(非認証生産物にも必要になる場合もある)
  1. 全ての生産物の数量(生産量、在庫量および/または仕入量)を記録し、まとめていますか。<適用除外禁止>20.8.8
  • 体積または重量の情報を含む認証品の数量を把握し、まとめたものがある。
  • 年一回以上の検証を行わなければならない。
  1. 選果の際の歩留まり率および/またはロス(ある生産プロセスにおける、入りと出の計算)を算出し、管理していますか。<適用除外禁止>20.8.9
  • 選果プロセスでの歩留まり率を計算する。
  • 廃棄量の推定ができる、および/または記録がある。

COC 7 マスバランス(加工・流通過程の管理(CoC)認証基準)
  1. 入ってくる生産物の数量を全て正確に記録し、定期的にまとめてマスバランス監査に備えているか。<適用除外禁止>
  • 収穫物等の認証品と非認証品の数量を記録し、まとめをすること
  1. マスバランスの計算に用いる換算率は計算し、検証し、記録されているか。
  • 換算が不可能またはロスが起こり得ない場合以外は、換算率を計算し、生産物のロスを検証しなければならない。
  1. 認証品の販売数量は記録してまとめ、認証品の入ってくる量と出る量の一貫性を示すマスバランス計算ができるようになっているか。<適用除外禁止>
  • マスバランス計算は、認証品の購入と販売との一貫性を示す。
  • 検証プロセスを容易にする数量(容量または重量の情報を含む)を記録しておく。
  • 認証品の販売量≤入ってきた認証品−換算ロス−保管量

また、この概念の中に
マスバランス:CoC 認証事業者はマスバランスを通してシステムの正当性を確認する。
ということが明示されている。
CoC マスバランス_b0391989_20271091.jpg
インプットを調達してアウトプットを得るために、インプットにおいて、認証品と非認証品を分けて調達する考え方を「分離方式」といい、これらの両方を調達し、これらが混合されて使用されることを認める考え方を「マスバランス方式」というそうです。
こちらから引用:マスバランス(MB)調達とは何ですか?
企業が認証農場から購入した原料を、サプライチェーン全体を通じて非認証原料と物理的に分離して保管することを、私たちは調達の「分離方式(SG)」と呼んでいます。企業が「マスバランス(MB)」の調達を選択した場合、サプライチェーン上や最終製品の生産工程のどこかで、認証原料と非認証原料は混合されます。

参考:マスバランスとは物質収支、これを何に生かすか (20.8.9
他にも、化学的なマスバランスでは、統合生産システム内で再生可能原料の使用を可能にする手法、というような解説もあります。

GLOABLG.A.P. のマスバランスとはどのようなものをいうのか、ということについては、上記の要求事項にある計算式が解かりやすいと思います。そして、何故マスバランスなのかということについては、そのひとつに、上述の「認証品と非認証品の数量」があると思われます。

計算式を少しモディファイすると、
認証品の販売量 = ( 前残 + 入ってきた認証品 − 保管量 ) − 廃棄ロス − 換算ロス
となり、「歩留まり率:AF14.3」とは、
認証品の販売量 ÷ {( 前残 + 入ってきた認証品 − 保管量 ) − 廃棄ロス } × 100
で表すことができます。(廃棄ロスを加味しなければ製品歩留まりとなります)
この歩留まり率を加味した時、実際の廃棄物などの数量と換算ロスの際がないことで、限りなく、不等号がイコールに近づくことになります。

原理はこのようになりますが、農産物では収穫物を一つ一つ計量することは困難であり、現実的ではありません。それでも、GLOABLG.A.P. での要求がある意味は、このような数式に当てはまるかどうか、ということではなさそうです。
ただ、現実の審査においては、この式に当てはめる以上に、不等号ではなく、等号(=)であるはずである、という考えの元、試算してイコールにならない、ということで不適合をあたえることもあります。少し行き過ぎた要求であると思われます。
引用したチョコレート製造業におけるマスバランス方式でも、工業生産上の話であって、農産物のカカオの事例ではありません。

では、何故、あるいは何のために、GLOABLG.A.P. では、マスバランスを要求しているのでしょうか。
ひとつにはこのような考え方を理解しておくことがあり、もうひとつは「認証品と非認証品」の識別管理です。これはトレーサビリティそのものではありませんが、トレーサビリティの礎になるものです。識別ができていない場合のトレーサビリティはその意味を成しません。
つまり、認証品とに非認証品を識別するしくみがあり、そのしくみが機能していて、例えば、収穫数量、在庫量や廃棄物量から、その結果の製品数量を想定できるかどうかとなります。

この管理観点がなければ、認証品しか生産していない場合であっても、非認証品が混入しても、それに気づくことはありません。あるいは、認証作物が農場外に無断で流出していても、同じように気づかないでしょう。この気づく仕組みがあるかどうかが、マスバランスの理解になります。
よって、年一回の検証を要求されていますが、結果を把握して、計算式にして、換算ロスを計算しているだけでは、そのしくみが機能しているとは言えません。

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by tm3381 | 2021-02-23 06:15 | GAP | Comments(0)

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by トシ
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