GAP

正しいサンプリング方法って

「新しい製品が出回ると、新しい事故が起きる」
Newsに出ていたフレーズですが、こんな情景です。
特に、感知式の自動噴射の機構を持つものです。設計製作者にとっては想定外でしょうが、置き場所とそこでの対象者という用途を限定した結果であると思います。が、新製品をどのような用途に使うか、どこで使うか、何のために使うか、使う人はどのような人か、等々後からいえば、最初から考えておけばどうってことないかもしれません。
この消毒液の内容液を開発するのも重要ですが、どのような使い方をさせる(する)のか、この観点はその表示と合わせて、消費者観点では内容液の以前に重要になることを理解しておく必要がありそうです。


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残留分析を実施した場合の要求事項です。

先に、別紙 CB.5 MRL釣果リスクの評価 にある、A)MRLへの適合を確実にするサンプリング計画策定のためのリスク評価実施ガイドライン にある、サンプリングに関する箇所を抜粋しておきましょう。

●サンプリングプログラムとは以下のようなものであるべきです。
農場と作物の取扱いレベルにおける、GAPの実践を検証する堅固なシステムであること
生産物の残留地が法的なMRL、および当てはまる場合は顧客の規格に適合するための堅固な検証システムであること
近隣や隣接する圃場、または周辺環境(水、土、散布機器など)からの交差汚染を起こさないための管理プログラムであること
承認された製品のみを使用するための管理プログラムであること(例えば、農薬登録制度のある国では、その作物に対して適用のある製品のみを使用する。オーガニック農産物においては、有機栽培で認められた製品のみを使用するような管理)

2.サンプルの数
サンプル数を決める際に、最低限考慮するべき要因は以下のものです。
作物:作物のタイプがリスクに大きな影響を与える場合があります。キノコ栽培、クリ園での栽培、または生食用ブドウ栽培では、リスクは大きく異なります。キノコ栽培またはクリ園での栽培においては、リスク評価の結論は残留農薬分析の実施なし、または最低限の分析が必要、となるかもしれませんが、一方ブドウの栽培では、もっとたくさんのサンプリングが必要とされるかもしれません。
生産国:生産国によって影響がある場合も考えられます。リスクを評価するためには、各作物と国での過去のデータを知っておrくべきです。
●生産規模:栽培面積または生産トン数。規模が大きいほど、リスクも大きくなります。
●生産サイトの数:生産サイトの数が多いほど、リスクも大きくなります。
●農薬及び特定防除資材の使用頻度:この要因は、通常、作物のタイプ(ある作物は他の作物より多くのPPPの使用を必要とします)、生産場所の立地(ある地域ではIPM技術がより進んでおり、また他の地域では害虫による圧力がより高いなど)、生産者個人ごとのスキルや専門知識との関連性があります。
●生産者の過去のデータ:生産者個人に関連する過去のPPPに関する課題も考慮に入れるべきです。
●生産者グループの場合:上記の要因に加えて、生産者数も主要な要因として考えるべきです。生産者数が増えるほど、リスクも大きくなります。
サンプル数はケースバイケースで判断する必要があります。

3.いつどこでサンプルを取るか
サンプル数が決まったら、いつどこでサンプルを取るかを決めることが重要となります。
いつ:各作物について、最もリスクの高い時期がいつなのかを特定するべきです。これらの時期を特定するにあたっては、その作物の過去のデータや栽培面積を考慮すべきです。また、その作物の性質や、PPPの使用に関する深い理解を持つことが重要です。ある事例においては、収穫前日数を守るのにより多くの問題があるポイントは、サイクル中のどのあたりなのかを特定することが役立つ場合もあります。
どこでサンプルを取るか:個々では、品種や栽培場所も含めて考えます。
作物の品種:おそらく、異なる品種間ではリスクも異なるでしょう。ある品種は他の品種と比べて多くの防除を必要とする傾向があります。また、PPPを収穫間際に散布する場合があります。もしくは他の品種より病害虫に弱い場合もあります。
サンプリングする場所:サンプルを圃場で取るか、選果場で取るか、輸送中に取るか、配送先で取るか等。
生産物の出所:同様に、ある圃場では他の圃場より大きなリスクがあるのかどうか、また、隣接圃場や前作等からの交差汚染の可能性はないか、圃場によって害虫の被害が大きいかどうか、等。

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管理点 CB.7.6.5 (下位)

正しいサンプリング方法に従ってサンプリングを行いましたか。
適用されるサンプリング方法に適合していることを示す文書証拠がある。別紙 CB4 残留分析 参照

別紙 CB.4 残留農薬検査  ➡ (20.11.9)解釈ガイドライン 残留農薬検査
この別紙を参照して、サンプリング計画とはどのような内容を網羅すべきかを決めると良いでしょう。

そして、前述したような決め事の内容について、ガイドラインも用意されています。

結果的に、残留農薬検査をすること、その結果で評価すること、これらも大事なことなのですが、そもそも、何が問題(リスク)だったのか、そのリスクを対策するために残留農薬検査(結果)をどのように利用したかったのか、この分析結果の反映によって、管理や手順が好ましい状況にあると判断でき、その作物の年間の出荷に対して何らかの担保ができるという考え方ができるということになります。
よって、ピント外れのサンプリングにはならないように、サンプリング指示者も、サンプリング実施者も、またサンプル送付者も、それらのことを理解して行動することが必要になります。

上記のイメージにあるように、サンプリングする、全体から見ると一部のものは、その全体を代表するものが好ましいと言えます。ただし、最もリスクが高そうな一部をサンプリングして、その結果でさえも問題のないレベルになっていることを期待する場合もあります。
いずれにしても、結果だけが独り歩きしないように心がけましょう。


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by tm3381 | 2020-11-15 06:15 | GAP | Comments(0)

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