GAP

所轄当局の認可を受けた検査機関ですか

JGFから、ASIAGAP Ver.2.3 が、10月1日付でその改定版が発表され、その適用は11月1日の審査受付からになると思われます。ただ、猶予期間も1年間あります。
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その改訂の概要は以下の通りとあります。
・新たな用語「サイト」の定義など、農場の定義、団体認証の対象(範囲)の整理
・団体認証における審査対象サンプリング時のリスク評価
・非通知審査の義務づけ
・審査員登録要件の整理と審査員試験の廃止
・ICT使用に関する規定の追加
・新たな概念である「食品安全文化」の醸成
(詳細は基準書とともに掲載している改定一覧をご覧下さい)
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 こんにちは 

CB.5.3 水質 の中の管理点について読み進めています。
未処理の汚水は使用できませんね。では、その汚水を処理した水はどうでしょう。そのような場合は、水質基準に合致することが必要だという管理点が、CB.5.3.1(20.10.2) でした。

汚水に関わらない、一般的な河川水や農業用水、あるいは地下水などの場合では、GAPでは当たり前のリスク評価をすることになる、という管理点が、CB.5.3.2(20.10.3) でした。次の、CB.5.3.3(20.10.4) では、リスク評価をした結果、および現行の業界標準または栽培する作物に該当する法規制に準じて「水管理計画」に水質分析を含める、つまり、水質分析を行うことになります。

この頻度は、CB.5.3.3 にあるように、その圃場などで使用する水と栽培する作物の関係から望ましい頻度で行うリスク評価に依存するべきであるということになります。そして、そのやり方は、この管理点で要求されていて、当然「水管理計画」にも含まれているはずです。

さてこのような水質検査についての管理点を見てみましょう。
管理点 CB.5.3.4 (下位) <花卉と観賞用植物については適用除外>

リスク評価(CB.5.3.2)と現行の業界標準に従い、水質検査機関での分析では化学的・物理的汚染について考慮していますか。また、検査機関は水質検査について ISO17025 認定、または所轄当局の認可を受けていますか。
リスク評価と現行の業界標準によって汚染のリスクがあるとされた場合は、検査機関での分析によって、化学的、物理的汚染物質について特定した記録があること。
分析機関は、ISO17025 または同等の基準による認定、もしくは水質検査について所轄当局の認可を受けた検査機関であること。


水質検査をするとしても、その前提となるリスク評価や現行の業界標準または栽培する作物に該当する法規制に基づくことになりますが、それらには食品安全リスクとして、「化学的」「物理的」の観点が含まれているかどうかがひとつですね。
これはリスク評価でのリスク特定の内容だけではなく、業界標準であっても、作物に依存する法規制であっても、その結果の項目が、「化学的」「物理的」の観点があり、そしてその結果によって、「水管理計画」においても評価をすることが重要で、その時に評価結果を残しておくことで、第三者に対して説明することができるようになります。

そして、その水質検査の検査検体を提出する先については、同等であるとみなされるのは、厚生労働省のサイトにリンクがあります。(登録検査機関一覧表)これらは、民間の検査機関であり、ここに含めてもらうためには、以下のように改正されています。
この登録基準は、「登録基準は、法33条に」とあります。詳細はこれらのリンク先をご覧ください。
なお、都道府県に所属するような機関の場合は、どのようになっているのかは、その機関の位置づけ等で異なるようですので、確認する必要があります。(技術レター:19JGF第376号‗2020.1

ただ、気になる個所がひとつだけあります。
CB.5.3.3 においては、「収穫前の作業で使用する水は、リスク評価に従った頻度で、現行の業界標準を考慮に入れ、水質分析を行っていますか。」とあり、ほぼ無条件的に水質検査を要求しているように思われますが、この管理点の要求事項には「リスク評価と現行の業界標準によって汚染のリスクがあるとされた場合」の前置きがあります。


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by tm3381 | 2020-10-05 06:15 | GAP | Comments(0)

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