GAP

③ 14.1 作業者の労働安全

スーパーラグビー サンウルブズvsチーフス が
行われていたようです。
昨日は、永田町まで歩いてみました。
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 こんにちは 
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農作業中に、どれくらいの方が、どのような事故に
あっているのかは、その数値の把握は日本では困難な
状況にあります。届け出の義務がないからです。
ただ、断片的には新聞の記事などに掲載されるような
場合もあります。ところが、ヒトは自分がいつもの
ように普通に生きていれば、今までのことはすべてが
正しい、生きていることはその証である、という変な
理屈に疑問を抱かなくなります。

ところが、事故というのは、自分の過去を遡り、経験
の全てを肯定してしまうと、その気配にすら気づかず
ふとしたことに反応してしまい、例えば指の切断事故
になってしまうことがあるのです。
これらは熟練者の労働事故になります。

そのような事例について、審査員大会での講演を聞い
たのは以前にも記事にした通りです。
③ 14.1 作業者の労働安全_b0391989_08361159.jpg
事故にはもちろん原因があって、その原因を理解して
いることで、事故を未然に防ぐことができる、という
こともあります。
あるいは、そこまで知らなくても、説明書などに記載
されている操作手順を守る、ということも、間接的に
事故を防ぐことになります。

上記のリンク先には、
などがあります。おすすめは、安全性に考慮した農業
機械の選択になります。ただ、新規の購入は安くない
というのが農業機械の特徴でもあります。

さて、この管理点の要求事項を見てみましょう。

(1) 圃場、作業道、倉庫・農産物取扱い施設及びその敷地などにおける危険な場所、危険な作業にかんするリスク評価を年一回以上実施し、事故やけがを防止する対策を文書化している。リスク評価とその対策は、自分の農場および同業者で発生した事故やけがの情報や自分の農場で発生したヒヤリハットの情報を参考にしている。危険な作業として下記を必ず評価の対象としている。
 1) 乗用型機械の積み降ろし及び傾斜地で段差での使用
 2) 耕転機の使用
 3) 草刈機(刈払い機)の斜面・法面での使用
 4) 脚立の使用
(2) 上記(1)で立てた事故やけがを防止する対策を周知し実施している。
(3) 圃場、倉庫、農産物取扱い施設及び作業内容に変更があった場合には、リスク評価とその対策を見直している。
取組み例や備考には、
(1) 事故やけがは、転落、躓き、挟まれ、巻き込まれ、切断、ぶつかり、引っかけ、ヤケド、中毒、酸欠、熱中症、蜂・蛇等の被害がある。
 1) 積み降ろしの角度が緩やかになるようにする。傾斜や段差を十分に把握して作業する。移動時などの左右ブレーキの連結
 2) バック時には必ず振り返って後方確認、いきなり深く耕さない。
 3) 斜面・法面での十分な足場の確保
 4) 安定した設置、天板に乗らない、開脚防止チェーンをかける、昇降時にものを持たない。
とあります。

基本は、リスク評価とその対策、それを加味した作業
手順書、手順書による教育訓練とその記録、そして、
作業手順の通りにできていることの確認記録等がある
とよいでしょう。
これらは食品安全のリスク評価をほぼ同じ内容となる
かと思います。

対象としては静的な状況と、動的な状況があります。
静的な状況は、現場を見て歩く、気づいたことを平面
図に記録する。

動的な状況は、ヒトの活動になりますので、基本は
生産工程です。が、それだけではなく、その工程間を
結んでいる人の活動も見逃せません。端的には準備や
片付け、ものの持ち運び、単なる移動(歩行)等に
なります。

動的な状況での留意は、いつもと同じことをやって
いれば、いつもと同じ結果になるという、思い込み
です。それは何故か、静的な状況は、いつもが、
いつもと同じであるとは限らない、ということです

例えば、積荷を下ろす場所の窪地はいつも同じ深さ
や大きさではありません。
では、この窪地に土入れをすること、いつ誰がやる
ことが良いのでしょうか?
リスク評価をするということは悪くはありませんが
イベント的なことだけでは事故は予防できないかも
しれませんね。

また、作業はちゃんとやろうと脳が活性化しているの
ですが、作業外の動的な状況、単なる歩行等は気が
緩みがちになります。
敷地内の車両の通行、ヒトの多さ等は、ヒヤリハット
がいっぱいです。作業従事者だけでなく、農場で働く
人たちを対象としての教育訓練も必要でしょうね。

参考となる事例は、農作業安全情報センター 
たくさんありますので、特に作業される方の意見
等を聞き取って、対策の対象とすることは意味が
あるでしょう。かかわることはモチベーションの
維持につながる活動になります。


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by tm3381 | 2020-02-16 06:15 | GAP | Comments(0)

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