こんにちは
すてきな農業のスタイル にようこそ
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いよいよHACCPベースのシステムに関係する記事
が最後となりました。
さて、この管理点に続くのはどの管理点でしょうか?
管理点2.4.3 HACCPベースのシステムの見直し
というようにあります。
そして、この要求事項は以下のようになっています。
(1) 管理点5.2~5.9の食品安全に関するリスク管理は、少なくとも年に1回、または工程の変更等で商品の食品安全影響を及ぼし得る変化が生じた際にHACCPチームにより見直しされ更新されている。(2) 上記(1)の見直しの結果は記録されており、管理点2.4.3のHACCPベースのシステムの見直しのインプットとしている。
用語の定義として、「リスク評価」については解説が
記載されている。
定義:リスクの大きさについて、判断を行うこと。
が、しかし、「リスク管理」については解説がない。
そこで、GAPが想定する「リスク管理」とは・・・
この適合基準を借りるなら、
管理点5.2~5.9に要求された事項のすべてを指す
ということになる。
ちなみに、「リスク管理」は、Risk Management で
表されるだろうが、
最も近いのはISO22000になるかと思われる。
ISO22002-3 農場を対象とした前提条件プログラム
ということではあるが、見直しをどのようにするのか
ということに対する要求事項がほとんど示されておら
ず、農場経営における食品安全リスクの維持管理の
指標としては甚だ不足しているだろう。
ということで、何をしたらよいのか、ということの
事例として、以下に簡略にして記事にしておこう。
詳細は引用先の冊子をご覧いただきたい。
8.HACCP内部検証の実際
1)開始時ミーティング
2)インタビュー
3)現場確認(ウォークスルー)
4)HACCP文書の確認
(1) 製品説明書、フローダイアグラムの確認
(2) ハザード分析結果の評価
危害要因リスト
ハザード分析ワークシート等
(3) HACCPプランの評価
5)記録の点検と評価
6)報告書の作成
7)終了時ミーティング
内容は省略して、この冊子の「おわりに」の箇所を
少しだけ紹介しておきましょう。
HACCPシステムの目的は、食品安全に関する重要
なハザードを管理することであり、適切に管理された
ことは記録によって証明されなければならない。
またCLからの逸脱を見逃してはならない。
逸脱が検出された場合は改善措置が求められる。
改善措置はモニタリングからの逸脱発生時と同様、
検出活動の結果からも実施されなければならないこと
がある。(改善措置は二つの側面がある)
妥当性の確認と検証の関係については・・・
まずHACCPプランの妥当性を確認して(*1)、
HACCPプランを作成する。
プランを実行し、モニタリングする。
モニタリングでHACCPプランの通りで良かったか
どうかを検証する(*2)。
最初の妥当性確認(*1:Validation)が適切であれば、
検証結果に問題はないはずである。
(*1) 管理点5.7(4)に相当
(*2) 監査でのCCPごとの「検証」 管理点5.10(1)
検証(*2)結果、問題が判明したり、その可能性が示唆
された場合は、最初の妥当性確認(*1)をやり直す。
そして、HACCPプランを改定して、実施する。
さて、この検証(*2)であるが、留意がある。
(監査等では)HACCP文書の不備を指摘しがち
であるが、大切なのは・・・
重要なハザードが管理されていること
記録に不正がないこと
逸脱を見逃していないこと
等である。
内部検証する側とされる側が議論を通じてHACCP
システムへの理解を深め、食品の安全性が確保される
ことを期待したい。さらに企業内のコミュニケーショ
ンとマジメントシステムを向上させるためにも、HA
CCPシステムを有効に活用してほしい。
という結びで終わっている。
上述、報告書を作成する とあるが、この報告書が
適合基準にあるここでのアウトプットであり、管理点
2.4.3のHACCPベースのシステムの見直のインプット
となる。
引用:HACCP導入と運用の基本
初回審査や、維持・更新審査などでお困りの方、 (J・A・G)GAP
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