GAP

①a 5.1 HACCPベースのシステム(一般要求事項)

 こんにちは 
すてきな農業のスタイル にようこそ
どのようにしてGAP認証農産物できたのか・・・
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また、「HACCPベースのシステム」についても(19.12.1)に記事にした。
GAPが求める「一般要求事項」を一つのイメージで捉えるとするなら、以下のようなものだろう。
①a 5.1 HACCPベースのシステム(一般要求事項)_b0391989_09033453.jpg
しかも、「HACCP」ではなく、「HACCPベースのシステム」とある。これは、端的には「CCP」を要求しないという基本である。勿論、原則・手順での活動において、必要があると判断した場合は、「CCP」又は「OPRP」を想定することは問題ない。
「ベース」という概念が、この基本にあるということ(CCPまで強制しないこと)だとされている。

さて、その適合基準を見ると、

経営者は、HACCPの7原則12手順及び関係法に基づく前提条件プログラムを含むHACCPシステムあるいはHACCPベースのシステムを整備しなければならない。HACCPシステムはコーデックス委員会のHACCP策定方法(Codex委員会-食品衛生の一般原則CAC/RCP1-1969, Rev4 -20031及びHACCPシステム及びその適用のためのガイドライン)に基づいて準備しなくてはならない。
上記のシステムにおいて、農産物に悪影響をもたらし得るレベルの潜在的な微生物または化学的汚染を最小化するため、インプットが適切に管理されるように4,5章を実践している。上記のシステムは必要に応じ標準作業手順書と作業指示書を含む。
リスク評価の結果から農場の食品安全マネジメントが適切であることを実証できる。

というようにある。

(1) 経営者のやるべきこと:整備
(2) 整備:HACCPシステム又はHACCPベースのシステム
(3) 対象の危害:微生物または化学的汚染
(4) 管理の対象:インプット
(5) 手法:リスク評価
(6) 説明責任:食品安全マネジメントの適切性

●管理の対象・・・生産工程では
●対象の危害・・・物理的な危害も含めるのでは
●手法・・・HACCPシステム又はHACCPベースのシステム
●リスク評価・・・食品安全マネジメントの適切性を問えるのか
ということが疑問に残る。

この段階でこれらの要求事項を精査することは少々難しいところがある。
まず、用語を整えておく必要があるだろう。

生産工程:
作物の栽培工程、収穫工程及び農産物取扱い工程の一連の作業活動をいう。これらの生産工程は、以下のセクターに分けられる。
BⅠ 青果物・茶の栽培工程、収穫工程
BⅡ 穀物の栽培工程、収穫工程
D  青果物・茶・穀物の農産物取扱い工程
栽培工程:
播種、育苗、定植、施肥、農薬使用、選定、更新等の圃場における収穫以外の作業活動をいう。
収穫工程:
収獲、収穫後の圃場での調整・箱詰め・一時保管、圃場から農産物取扱い工程施設等の積込・輸送・引渡しまでの作業活動をいう。
農産物取扱い工程:
農産物取扱い施設での農産物の受入、保管、選別、調整、洗浄、商品の性状を変えない簡易な切断、乾燥・加工、包装、およびこれらの農産物取扱い施設からの出荷(積込・輸送・引渡し)までの工程をさす。
インプット:
(用語の定義と説明はない)管理点5.3には、土・水・種苗・資材等 とある。
食品安全マネジメントシステム:
食品安全に関して方針・目標を定め、その目標を達成するためのシステム
食品安全マネジメント:
(説明などはない)上述のように、目標達成するための管理手法による運営活動

そして、管理点5.2から5.10までの内容を以下に示すが、結果として、これらの管理点での要求事項に適合していることが、この管理点5.1への適合になると判断できそうである。
5.2 HACCPチームの編成
5.3 商品仕様の明確化
5.4 生産工程の明確化
5.5 食品安全危害要因の抽出
5.6 食品安全危害要因のリスク評価
5.7 管理手段の特定と実施方法
5.8 管理手段の実施
5.9 管理手段の検証
5.10 食品安全に関するリスク管理の見直し

ところで、HACCPに規定されている7原則12手順は
1)HACCPチームを編成する
2)製品を記述する
3)意図する用途を確認する
4)フローダイアグラムを作図する
5)フローダイアグラムの現場確認
6)各段階に関係するすべての潜在的な危害要因を列挙し、危害分析を実施し、確認された危害要因を管理するためのあらゆる手段を考える(原則1)
7)CCPを決定する(原則2)
8)各CCPについて管理基準を設定する(原則3)
9)各CCPについてモニタリング・システムを設定する(原則4)
10)改善措置を設定する(原則5)
11)検証手順を設定する(原則6)
12)文書化および記録保持を設定する(原則7)

となっている。

ということで、一般的なHACCPシステムでの7原則12手順での実行とは異なるものである、ということがわかる。
いずれにしても、上述の管理点を個別に考察して、その後で再評価することにしよう。

参考


管理点と適合基準の解説一覧は こちら 
農場経営にGAPを導入する こちら 

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by tm3381 | 2019-12-07 06:13 | GAP | Comments(0)

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