GAP

なおざり 指図と文書管理システム

 こんにちは 
すてきな農業のスタイル にようこそ
どのようにしてGAP認証農産物できたのか・・・
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生産者(農場など)は、商品回収は考えたくないモノ
ですね。そのような事例は先日書きました。

この原因は公表されていませんので、どのようなこと
であったのかは不明です。いずれにしても再発防止と
いう解決策になったモノと思います。

問題は、どのような再発防止を講じるようにしたのか
ですね。これも公表されるものではないでしょうが、
同じ地域で、同じ作物から、ここ10年程で3回、同じ
ようなことが発生しているのですね。

わたしがお話しすることで多いのは、
・農薬散布の指図をすること
を強く勧めます。それは何故か、指図することで、
その指図者は少なくとも、散布農薬を選択しなければ
ならない、というところです。

選択は、農薬台帳の中からの選択になるでしょう。
あるいは、納入されてすぐに使用する場合もあるかも
しれません。
この選択をする時の確認事項を、指図者がするのか、
それともシステムがするのか、というところです。

農産物の生産は、工業製品のように来月の作業指示が
出来るようなものではなく、前日、あるいは数日前に
その内容が定まることが多々あります。
ということは、自動システム化は少し難しい。

状況に合わせて、適時(数日前)に、農薬選択を行う
というのが通例でしょうが、その時の確認がなかなか
人が行う手順だけでは物足りない、それは、思い込み
あるいは、慣れ、というのが人の思考を時に邪魔する

農薬情報をデータベースに保持しておいて、今の農場
の状況を普段からハウスごと、作物ごとに、入力して
おくことで、例えば、収穫前であれば・・・

収穫開始の予定日が、栽培年間計画から把握できれば
選択した農薬にある収穫前日数のデータと照し合せて
簡単に選択ミスが発覚することになります。

あるいは、収穫中であれば・・・
使用できる農薬は、収穫前日のものしか選択できない
はずであるので、これも簡単に選択ミスが判断できる
ことになります。
※前日農薬は散布時刻と次の収穫時刻の詳細の決め事
 があります。リンク先を参照してください。

同じく、農薬の使用量・・・
どのエリアにある作物に、何のために、
どれだけの量の薬液を散布するのか。
何のためにというのは、効果ですね。
・害虫○○の予防
・病気〇▽の対処 など

問題は、使用量ですね。
それは、散布液量がわかれば、すでに農薬は選択を
しているので、その農薬の適性の作物が判別できます
ので、定められている希釈倍数から、農薬の使用量は
簡単に計算で求められます。
 ・散布薬液量    500リットル
 ・農薬の希釈倍率  1500倍
さて使用量は、
(500×1000)÷1500 = 333.3
となって、約333mLとなります。
⇒更なるおまけ(次回)

先日の記事では10倍の濃度らしい、とありました、
ので、この事例でいうと、3,333mL
これは、本来は500mL入りなら、一本を用意し、
10倍なら7本を用意することになります。
勘のいい方なら、システム化しなくても分かるような
ことなのですが。
なおざり 指図と文書管理システム_b0391989_21202732.jpg
GAPでは、記録を残す、という管理点があります。
しかし、文面の通りに、記録があればよい、という
ことだと誤解してしまっているわけですね。
記録が残るはずですね、その記録を見せていただいて
普段からしっかりと取り組んでいることを確認させて
くださいね、というのが審査です。

作業工程や作業手順というのがありますが、これは、
その作業に合わせて指図するから、記録が残るわけで
記録だけがあっても、その作業手順の通りにしている
あるいはしたかどうか、それは解りません。

誤魔化しとはいえませんが、往々にしてこのような、
勘違いから、おそらくはリスク評価もなおざりになる
ように思います。

再発防止というキーワードを用いれば、なんとなく、
説明ができているように思うかもしれません。
再発防止は説明ではなく、実行です。

思い出してください・・・
対策をしたら、それは、現場の改修・手順の改訂、
このいずれかです。
手順を直したら、その検証が必要です。検証してその
対策の効果がある、ということなら、手順を改訂し、
その手順で教育訓練します。教育訓練したら、あとは
手順書の改訂版を最新文書として設置し、旧版を回収
することになります。最新文書が設置され、それに
基づいて、作業実践されます。実践したら結果は記録
として残ります。
これが再発防止です。

さあ、10年の内に3回の発生、再発防止はどのよう
に判断できるでしょうか。
うまくいっているとはいえませんね。
それは、
 ・おざなりな再発防止をした
 ・取組みがなおざりになった
ということですね。

形にこだわることの弊害です。取組み農場の数では
ありませんね。
GAPの意味をしっかりと理解することが重要です。

ではまた
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尚、このサイトの掲載内容は私自身の見解であり、

日本GAP協会などの機関とは全く関係はありません。

また、GAPに関するビジネスに利害を及ぼすために

記載している訳ではありません。


ここに記載されている内容は、私自身の経験からの

記載であり、内容が正確でない場合もあることを

ご理解の上、ご利用願います。


もしよろしければ、ご意見などご一報ください。

by tm3381 | 2019-02-05 06:15 | GAP | Comments(0)

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