GAP

知るべきこと、学ぶべきこと(4)

 こんにちは 
すてきな農業のスタイル にようこそ
どのようにしてGAP認証農産物できたのか・・・
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前回までは
という記事を作成しました。
今回は、
・農場での取組み(GAPとの関連)
ということを記事にしようと思います。

端的には、農場がGAPに取り組んでいたら、
今回の問題は発生しなかったのか、というところ
ですね。

結論から言えば、
 管理点と適合基準に記載のある内容だけ
では無理だろうと思います。

何故かといえば、適合基準にも具体的にどのように
しなければならない、という日常業務についての
定めのような観点はないからです。
言い換えるなら、農場ごとに違いがあることは、
管理点と適合基準での要求事項には含まれない
ということです。

例えば、
(農薬散布指示をしている場合)
 ・指示者はどのようにするべきか
 ・指示者は何を確認するべきか
というような観点ではなく、
 ・指示者はどのような指示をしたか
ということが記録に残るだけです。

取組む、認証を得ている、これらのいずれであったと
しても、このような程度でしかありません。
認証審査については、サンプリングによって確認を
することでしか、農場の管理状況を評価することが
できない、ということは、審査の特性上致し方がない
ことになりますし、このことは、農場側も認識して
いることです。

このような事情があることを背景にすると、農場での
取組においては、記録が残ることだけでは、その評価
を審査時に得ることはできても、例えば、今回のよう
な残留農薬違反ということに対する取り組みとして、
GAPの表面的なことになる、管理点(適合基準)で
は解決できるものではない、ということですね。

これらは、GAPに取組む、それ以前の問題である、
といえそうですね。
それは、管理運営する組織における、指示、実行、
その記録、そしてその確認という処理の流れが整って
いることが、前提であると言えます。
知るべきこと、学ぶべきこと(4)_b0391989_11550005.jpg
(テオリアさんのサイトからお借りしました)
この中で、
 ・指示
 ・確認
このふたつのポイントが、実施できるような運用、
あるいは手順になっているかどうか、そしてそれらが
実行されているかどうかが記録で解るかどうか、
ということ、更に、万一逸脱があった場合の処理の
流れ(処理フロー)が整っているかどうか、そして、
そのフローでのテストでの検証が行われているか、
ということになります。

作業実行した記録は管理点などの要求事項にあります。
取組としては、それだけではなく、組織的、それも、
責任者側の、指示時点の確認、作業後の確認、これら
ふたつのポイントを忘れないようにしていただきたい
と思っております。

以上のように、組織としての当り前のことができる
状況が構築できているところに、リスク評価 という
GAPの要求事項に取組むと、事故に至る事象かも
知れないと気づき、その対策ができるでしょう。

このように、体制を構築することと、GAPに取組む
ことが、上手にバランスすることで、問題があっても
定めた逸脱対応で、市場への影響はなくなるでしょう。

以上、4回にわたり、記事にいたしました。

きちんと見直して立て直されることを望みたいですね。

ではまた
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尚、このサイトの掲載内容は私自身の見解であり、

日本GAP協会などの機関とは全く関係はありません。

また、GAPに関するビジネスに利害を及ぼすために

記載している訳ではありません。


ここに記載されている内容は、私自身の経験からの

記載であり、内容が正確でない場合もあることを

ご理解の上、ご利用願います。


もしよろしければ、ご意見などご一報ください。

by tm3381 | 2019-01-31 06:16 | GAP | Comments(0)

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