リンク(4) 知識向上の記録(労働安全:1.作業者)

このシリーズについての共通事項は、
 ・何のための管理なのかが理解されていること
 ・何を管理するべきかが理解されていること
である。
これらは、知識の向上のためには必須条件である。

さて、ここでは労働安全の責任者としてどのような
ことが知識向上となるか、そしてその記録とは。
リンク(4) 知識向上の記録(労働安全:1.作業者)_b0391989_21243137.jpg
作業中のけが、事故の発生を抑制する業務を担う。
管理点11.5② 2)
・機械・設備の使用方法の情報入手と理解
・農場内で応急手当てができる者の確保
 ※応急手当の訓練を受けている
という内容が適合基準である。

また、労働安全管理及び事故発生時の対応という
管理点の大項目もある。この中には
14.1 作業者の労働安全
14.2 危険な作業に従事する作業者
14.3 労働事故発生時の対応手順
14.4 事故への備え
14.5 労働災害に関する備え(強制加入)
14.6 労働災害に関する備え(任意加入等)
という管理点がある。

知識の向上としては、これらの管理点に示されている
適合基準に沿った内容については最低限の理解や経験
などが想定されている。
これを前提にして、各項目ごとに解説してみよう。

ここでは、個別の内容は別記事として、労働安全に
ついての概要を少し解説することにする。

1.農場での過去の事例があるか
残念であり、又場合によっては不幸なことであるが、
未来の人への伝達という意味でも、過去の事例がある
という場合は、それを有効にすることだ。
その原因を理解し、再発防止ができているかどうか、
あるいは同種の事案が発生する可能性があるという
理解も必要だ。
その場合に、原因が記載されているが、本人の不注意
というような原因は本来の原因ではない。
ヒトは、悪意を持った場合を除いて、事故や災害など
の原因とはならない、ということが通常だ。

2.被害はオペレータには波及しない
フォークリフトなどでの事故は往々にして、その
付近にいる作業者が被害を蒙る。フォークリフトの
付近に人はいないようにするのが普通なので、
普段は起きない。
しかし、不意に意識なく歩行者が停止している
フォークリフトに近いところでいる場合やその
エリアに入ってくるような場合、そしてフォーク
リフトという車両は大体が後ろ向きに走るように
なっていて、前に進むとき空ならオペレータは
前を見ていない、荷物が載っているような場合は
荷物に遮られ、扉などの建物に気を取られ、付近の
歩行者を見失っている、そのようなとき、事故の
可能性が高くなる。

3.普段やらないことをやる時は特に注意
端的に言うと手順の逸脱だ。逸脱といっても、そも
そも、そのような場合は手順がないのである。
しかし、それがわかっていても、ついついやって
しまうのが人の性なのかもしれない。
本人は大丈夫だと思っているだが、ほんの少しだけ
体勢が狂うだけで倒れる、落下する、打撲するなど
が起きてしまう。
また、時に起こるのが、化学物質だ。
家庭でも、次亜塩素酸Naが入ったカビとりや殺菌剤
等と、いつも使っているという、酸性洗浄剤を同時に
使ってしまうような場合だ。
そうでなくても、施設内などで、大掃除と称して、
一気に広い面積に塩素剤などをまき散らした場合は、
床面が酸性状態にあったり、有機物が多いことがあり
大量のガスが発生することがある。
そして人の鼻の感度は少量から大量になるということ
に対しては敏感ではない。
こういった要因が重なることで、呼吸器官の障がいが
入院治療しても残るようなこともある。

さあ、こんないくつかの事例を示したが、今までに
起こったことがないという奇妙な自信は禁物だ。
起こってからの対策では人命を損なうことがあると
いうことを念頭に、この問題に立ち向かうという
責任者にはそのようなことが要求されている。
責任は重いが、あらかじめ想定して予防するという
対策を加味して、どれだけの教育訓練ができている
か、ということになる。
リンク(4) 知識向上の記録(労働安全:1.作業者)_b0391989_22470811.jpg
ちなみに、労働安全に関する法は、労働安全衛生法
である。1972(昭和47)年に施行されたものだと
ある。その経緯や課題などは以下のリンクから。
労働安全衛生法の30年と今後の課題(平成15年)
少し長い文章だが参考になろう。

次回から、適合基準を一つ一つ読み解いてみよう。

ではまた

--------------------------------------------------

尚、このサイトの掲載内容は私自身の見解であり、

日本GAP協会などの機関とは全く関係はありません。

また、GAPに関するビジネスに利害を及ぼすために

記載している訳ではありません。


ここに記載されている内容は、私自身の経験からの

記載であり、内容が正確でない場合もあることを

ご理解の上、ご利用願います。


もしよろしければ、ご意見などご一報ください。

by tm3381 | 2018-11-11 06:12 | GAP | Comments(0)

未来につなぐ農業を応援いたします


by トシ