GAPアッシー フローダイアグラム

フローダイアグラム

HACCPの構築手順4で要求されている生産工程の段階とつながりを表現した工程図のこと。生産工程で使用するインプット(水、土、資材等)の受入から商品出荷に至る一連の流れを記載するもので、危害要因分析をするための土台となる重要な文書
ASIA GAP 青果物 ver.2 (2017年8月1日発効) ページ11

お断り:ダイヤグラムとは、交通機関の運行計画を表現した線図 とあるため、一般的に用いられるダイアグラムに改めて、ここではフローダイアグラムと表記する。
なお、HACCPでは、「製造工程一覧図」とされている。

また、これと密接に関係するのが、フローダイアグラムの要素の一つ、プロセス という概念がある。


プロセス

インプットを使用して意図して結果を生み出す、相互に関連するまたは相互に作用する一連の活動
注記:インプット及びアウトプットは、
 有形の場合 (例:材料、部品、設備)
 無形の場合 (例:データ、情報、知識)
とがある(ISO9001:2015より)。
プロセスは商品開発・営業・購買などの業務活動、教育訓練・機械保全等の資源管理の活動、方針管理・監査・経営者による見直し等の経営管理業務等にも適用可能である。生産工程におけるインプットには土、水、種苗、農薬・肥料等の資材等が相当し、アプトプットには農産物・副産物・廃棄物などが相当する。


農場の方が理解のためのキーワードとすべきは、
 生産工程の、段階(プロセス)とつながりを示す
 危害要因分析をするための重要な文書
と言えます。

ちなみにISO22000で求められる
フローダイアグラムは
 ・業務の全段階におけるプロセスの順序、
  その相互関係
 ・アウトソースしたプロセス、下請け業務に
  ついての情報
 ・原材料、素材、中間製品についての情報
 ・再生、再利用についての情報
 ・最終製品、中間生成品、副製品、廃棄物の
  処理についての情報
を記すことが要求されている。
いわゆる製品のための、あらゆる流れを記載することだと。

なお、フローダイアグラムに類似のものとして、
『工程フロー図』というものがあります。
これは、顧客に提出したりと、外部に見せたり、
あるいは、現場の指導に使うこともあるもので、
『見せる』ための文書となります。
よって、イメージとしては簡単な表記にとどまる
ものです。
一方、フローダイアグラムとは、
『実際に現場で作業したときに、ほんとうにハザードが
発生しないか?』
ということを考えたうえで作成するものです。

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それでは、実際の作成においてはどのようなことが
留意点となるでしょうか。

まず、現場という概念が確定していなければ、
記載することはできません。
現場の概念には、どのような農産物を作るかという
目的と、それに合わせた圃場や施設や倉庫、
あるいは機械設備とそれらを使っての作業が定まる
ことが必要です。
平面図やレイアウト図、ゾーニングや動線の書き込み
などで、交差汚染の想定も必要になります。

おそらく、フローダイアグラムは、一つのカタチを
書き記すにも何度かの書き直しが必要になるでしょう。
また、同様に、機械設備を変更したり、農産物仕様を
変更した場合は、改めて書き直すことになります。

以上のように、農産物を作るという説明のためには、
二つの文書があることが望ましいといえそうです。
それは、単純化した『工程フロー図』、
これは説明するときに使いやすいものです。
もう一つは、フローダイアグラム、これは、
危害要因分析を実施するための内部資料として
活用するものです。

管理点 5.4 生産工程の明確化 に示される
フローダイアグラムは、このような内容である
ことになります。
ただし、ver.2 の段階では、アウトプットに関する
記載は適合基準にありません。
ないからと言って、記載しなくてもよい、という
考え方はGAPへの取組みとして考えた場合、
それは間違っているといえるでしょう。
それは目的とする危害要因分析に落ち度が生じる
可能性があるからです。

品目別に、栽培年度で、フローダイアグラムは、
播種や定植から収穫までで一葉、
収穫から出荷農産物までの分岐図で一葉が、
良いと思います。

フローダイアグラム
 (3)収穫から出荷までのフローダイアグラム (記事予定)

なぜ、収穫で区切るか? それは、収穫したものは、
出荷までにただ一つだけの出荷形態になることは
少ないからです。
一つの品種で、一つの出荷形態であれば、合体した
形で一葉あればよいと思います。
逆に、圃場によって栽培方法が異なるなどの場合は、
品目、栽培年度、圃場で一葉になります。

ところで収穫から出荷までのフローダイアグラム
(分岐図)とは、こんなイメージですね。
b0391989_20224030.jpg
あくまでも模式図です。
収穫から分岐しているところが要点です。
それと、終点が製品仕様書で表されるものである
ことですね。
ただ、この事例で示した内容(詳細さ)では、
フローダイアグラムというよりも工程フロー図に
近いものとなっています。

フローダイアグラムは、農場管理の非常に重要なもの
(特に危害要因分析)であり、
そこには農場の管理姿勢の意図も含められるため、
なかなかこのようなものがそうである、というのは
説明が難しいですね。
ただ、HACCPの食品加工における研修などで
用いられる様式
 この様式の事例: こちらに添付した、
 イワシの佃煮の製造フローダイアグラム
これがすべてではないということです。

つまり、農産物は分岐して製品に至り、
工業品は一つの製品に集約するような流れ
(フロー)として、その全体を示すことが可能で
あるといえます。

ではまた
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尚、このサイトの掲載内容は私自身の見解であり、

日本GAP協会などの機関とは全く関係はありません。

また、GAPに関するビジネスに利害を及ぼすために

記載している訳ではありません。


ここに記載されている内容は、私自身の経験からの

記載であり、内容が正確でない場合もあることを

ご理解の上、ご利用願います。


もしよろしければ、ご意見などご一報ください。

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by tm3381 | 2018-09-02 06:03 | GAP | Comments(0)

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